大学入試勉強法

大学入試勉強法③:正しい英文法の勉強法 

大学入試の勉強法の第3弾として、『英文法』の正しい勉強法を詳しく解説していきます。

そもそも…文法を学ぶ目的とは?

大学入試を受ける学生生の多くが、誤解している可能性があるのが、『文法を学ぶ目的』です。次のように考えている方は勉強の方向性を間違えている可能性が高いです。

× 文法問題を解けるようにするために文法を学ぶ

文法とは、英文を読み・書き・聞く・話す上での土台です!

ですので、文法問題を解けるようにするために文法を学ぶのではないのです。共通テストとなり、文法問題は出題されなくなり、一層、「文法問題を解くための文法」を学ぶ意義は薄れました。

では、『読み・書き・聞く・話す上での土台となる英文法』の知識を身に着けるためには、どう勉強したらよいのか…。

以下の3つのstepを踏んでいくことが大事です!

step1 分野ごとに英文法のルールを理解→暗記する!

×いきなり問題集にとりかかってはダメです。問題集で覚えようとしてもダメです。

まずは、文法のルールをしっかりと理解した上で覚えていくことが大事です。具体的には、時制、助動詞、受動態…などの分野ごとに、整理して知識を覚えていくことが重要です。

この段階では、自習時には、『わかりやすい参考書を繰り返し読む』ことが有効です。

高校で配布されているものを使ってもよいですが、分かりにくいのであれば、以下の参考書がおすすめです。

①深めて解ける! 英文法 INPUT (大学受験Nシリーズ) 単行本 (著:成川博康)

:文法分野別にルールが分かりやすく解説されています。しっかりとルールを理解した上で覚えたい方に最適です。かなり分厚いのですが、わかりやすく、図も多いためスムーズに読み進めていけるはずです。

②大岩のいちばんはじめの英文法【超基礎文法編】

:文法の基本を分かりやすく解説した参考書です。この本の内容だけでは、大学入試に必要な知識をすべて学習することはできませんが、文法の本当に基本的な内容を習得するには最適です。まずこの本から始めて①に進んでもよいでしょう。

③ピラミッド英文法 (著:妹尾 真則)

:読み・書きするための英文法を体系的にまとめてあります。どちらかと言うと、一通り英文法を学習したことがあるが、身についていないという人向けかもしれません。ただし、仮定法等、扱いが軽い分野もあるので、分野によっては適宜他の参考書も参照した方が良いかもしれません。

よく、参考書は何回読めばよいか…と聞かれることがありますが、

『しっかりとルールを覚えるまで』です!!

つまり回数は関係ありません。英文法のルールを自分のものにできるまで繰り返し読みましょう。もちろん、1回目は理解するのに精一杯で時間がかかるかもしれません。ですが、2回目、3回目…と繰り返し読むにつれて、少しずつ理解が深まり、読むスピードも上がります。『あーこのルールは当たり前だな』という段階にまで達したら、身についたと言えるでしょう!この段階になるまで繰り返す必要があります。

 

step2 文法問題集は知識の定着のために使う!

では、参考書を読んで文法のルールを理解し、覚えたら、次は何をしたらよいのでしょうか。それは、『問題集を解いて知識を定着させる』ことです。『Vintage』等、市販の文法問題集でかまいません。

参考書を読んで文法のルールを理解できた、と思っても、『いざ問題を解こうとすると解けない』となることはよくあります!ですので、『知識の定着を図るために文法問題集を解く』のです。

文法問題集を解く際のポイントは『問われているポイントを見抜いた上で解く』ということです。例えば、次の問題を例に説明してみます。

【例題】The train [      ] when I reached the platform, so I didn't have to wait in the cold.
① had already arrived   ② has already arrived
③ previously arrived    ④ previously arrives

【例題 解説】

●選択肢まで見ると、『時制』がポイントだとわかります。"when I reached the platform"より、過去の話だと分かります。よって、「現在」を表す②と④は不可です。また、「駅に着いた時には電車は到着した」と言う文意から、「駅に着いた」よりも前に「到着した」と分かります。『過去よりも前をカバーするのは過去完了形』ですので、①が正解となります。

●このように、『時制』の分野で、中でも『過去よりも前をカバーするのは過去完了形』というポイントが問われていると見抜くことが大事です!

 

step3 最後は、『例文の暗記』まで!

最後のstepは『例文の暗記』です。特に国公立大志望の方は、『文法を使って英作文を書ける』必要があります。ですので、文法を『理解』するだけでは不十分です。『例文レベルの英作文を書ける』状態にしていくことが重要です。

また、『書ける英文は読める』ので、私立大志望で英作文が必要ない場合でも、ぜひ『例文の暗記』までやっていくと、文法問題を解くスピードが上がり、長文を読むスピードも上がりますよ!

『例文の暗記』は、自分の使っている参考書に『例文集』があればそれを活用しましょう。なければ、次の問題集がおすすめです!

☆英作文基本300選<四訂版> (駿台受験シリーズ)

以上で文法の勉強の仕方はおしまいです。次回は英文解釈の勉強法を解説していきます。

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