大学入試勉強法

大学入試勉強法➅:長文読解の勉強法3~文構造の無意識化~

今回は、前回に引き続き、長文を読めるようにするための方法を解説していきます。

【長文を読めるようになるために必要なこと5つ】

①単語・熟語の暗記

②1文の精読=文法の知識を使って、1文の文構造を把握し、正確に読めるようにする

③精読の無意識化 = 文構造をいちいち書いたりせずとも、構造通りに読める

④長文を論理的に読む方法を習得する

⑤長文読解演習

今回は、③について解説していきます。

精読の無意識化とは?

前回の投稿では、文型、句と節を考えて、まずは1文を正しく読めることが大事であると解説しました。

ですが、文構造を考えて読める段階ではまだまだ不十分です。

なぜなら、いちいち文の構造を考えないと読めない状態では、試験本番使えないからです。

具体的には、

①各英文の構造をいちいち書いていると時間がかかりすぎる

②構造にばかり意識が向いてしまい、内容が頭に入ってこなくなる

という問題点があります。

やはり、構造も考えて、内容も考えるのを同時並行でやっていると時間がかかりすぎるのです。

ここで、失敗する人は、

× じゃあ構造なんて考えずに読もう!

と考えてしまうのですが、それでは当然、読めません。では、どうするか…

◎構造を意識しなくても正しく読める!

ようにするのです。これを

『精読の無意識化』
と読んでいます。

例えば、"He is an English teacher." や "Studying English is enjoyable."のような文であれば、特に構造を考えなくとも正しく読めるはずです。

このように、『構造を意識せずとも正しく読める状態』を、大学入試レベルの英文でも実現すれば、『早く、正確に読める』わけです。

では、具体的にどのように勉強していけばよいのか、解説していきます。

 

精読の無意識化の方法

次に、方法ですが、『構造と内容を理解した英文を、繰り返し読む』!のが効果的です。

具体的には…

①まずは、しっかりと構造を考えながら、読解問題に取り組む。

:1文でもある程度まとまりのある英文(最初は200wordsくらいがよいでしょう)でも構いません。

この段階では、時間がかかっても構いませんので、しっかりと構造を考えて読んでいきましょう。

 

②解説を読み、英文の構造と内容を理解する。

:次に解説を読み、しっかりとすべての英文の構造と内容を理解しましょう。

構造も内容も疑問点がなくなったら次に進みます。

この段階では、『単語・熟語の意味の確認』や『正しく構造を把握し読むための発想の確認』もしていきます。

③繰り返し英文を、『構造と意味をカタマリごとに思い浮かべながら読む』!これを1日15分、できれば30分!

いよいよ『精読の無意識化』です!

構造と意味(=訳)をカタマリごとに思い浮かべながら読むのです。

 

×なにも考えずに英文を読む のでは全く効果がありません!

構造と訳をカタマリごとに思い浮かべながら読むことが大事です!次の例のように読んでいきます。

(例)  Psychologists have pointed out that well-established friendships lead us to a better understanding of ourselves. They have also noted that we might face conflicts not only with acquaintances but even with our good friends, which could result in ends to some of our friendships.

※意味の区切れ目にはスラッシュを書いています。

【英文】Psychologists have pointed out / that well-established friendships lead us to a better understanding of ourselves.

【脳内で思い浮かべる意味】「心理学者は指摘した」→『何かというと』→「しっかり確立した友人関係により自分をよりよく理解すると」

【英文】They have also noted / that we might face conflicts / not only with acquaintances / but even with our good friends, / which could result in ends to some of our friendships.

【脳内で思い浮かべる意味】「彼らはまた言った」→『何かというと』→「私たちは対立に直面する。」「知人だけでなく仲の良い友達とも。」「そしてそれにより友人関係の一部が終わるかもしれない」

このように、意味のカタマリごとに前から意味を思い浮かべながら読んでいきますカタマリの区切れ目では、『何かというと』等と合いの手を自分で入れながら読むと、少しずつ前から処理できるようになります。

 

【精読の無意識化の細かな注意点】

①よく、『何回やればよいですか』と聞かれますが、『何も書いていない状態の英文で、スラスラ内容が入ってくるまで』です!

目安としては、最低10回、あまり読めなかった英文なら30回は読みましょう!

まずは『スラスラ処理できる英文を増やす』ことが大事です。

そうすると、次第に、単語が変わっても、同じような構造の英文を正しく読めるようになりますよ!

 

②また、『音読した方がよいか』という質問もよく受けます。

理想としては『音読』ですが、自習室等で声が出せない場合もありますので、『黙読』でも構いません。

 

③題材は、『構造・内容を理解した英文』であればよいです。

あとは、あまりにも簡単すぎるものや難しすぎるものは避けましょう。

最初に読んだ時には、あまり読めなかったが、解説を読んでしっかりと理解できた英文がよいです!

 

④この『精読の無意識化』は、入試本番まで毎日やっていきましょう!

毎日15分でよいので、続けていくことが大事です。1か月もやれば効果がでてきますよ!

今回は以上です。次回は、いよいよ1文が読めるようになった後の勉強法を解説していきます。

-大学入試勉強法